秋風が涼しい夕方頃。 十二支高校に駆けていく少年1人。 校門前で少年を待つ青年1人。                   『 arrive 』 「よー!よくきたな!セナ!」 「猿野さん!お久しぶりです!」 校門前に2つの華・・・・・・もとい、少年が立っている。 一人はこの高校の野球部1年、猿野天国。 もう一人は別の泥門高校アメフト部1年、小早川セナである。 何故部活も高校も違う二人がどうして知り合いなのかというと・・・・・・ 「お正月に父の実家で会った以来ですよね。」 「ほんとほんと。なんで従兄弟なのにこんな会う機会がすくねーんだろうな。」 実はこの二人、親戚なのだ。 セナの父親と猿野の母親が兄弟で、正月に親たちが里帰りして、それについてきた二人が 4年ぶりの再会をはたしたのだった。 「あれ?猿野くん。誰っすか?その子。」 猿野の友達、ピッチャーの子津が声をかけてきた。 「ん?俺の従兄弟で小早川セナっていうんだ。今日はちょっと見学。」 「へーーーー。何処の高校行ってるんすか?」 「えっと・・・・・泥門高校のアメフト部に入ってます・・・。」 「アメフト部!?小早川くんみたいな小さい子が!?すごいっすね〜。」 「い・・・・いえ・・・・。」 子津の素直な賞賛の言葉に赤くなるセナ。 そんなセナに猿野は優しく微笑んだ。 騒ぎを聞きつけたのか、他の野球部員たちも続々集まってきた。 「ええー!?兄ちゃんの従兄弟!?本当にー!?」 「・・・・・・・・・。」 「とりあえず、紹介しろ。」 「ベリーキュートですね。」 「ほんま。猿野まではいかなくても結構可愛いっちゃ!」 「そうDaな。割と可愛いNa。」 わらわらと集まり、なんでもかんでも好きな事を言っていく部員たちにセナは 焦りを、猿野は怒りを感じていた。 「お前らなーーーー!いいかげんにしろーーーーーー!!!」 ビク! 「うっさいんだよ!セナだって困ってんじゃねーか!大体、口々に色んなこと言っていくな!」 「だって〜。僕お猿の兄ちゃんの従兄弟の子と仲良くなりたくて・・・。」 兎丸がくるっとセナの方を向き、 「だって、そのほうが都合がいいし・・・・・。」 怖いくらいドスの聞いた声でセナに言い放つ。 セナはその兎丸の変わり具合にぶるぶる震えてしまった。 しかし鈍い猿野は気付かず他の部員に説教を始めた。 「それになあ〜!セナが可愛いのは認めるけど俺が可愛いってなんだよ!!」 「とりあえず、そのまんまだろ。馬鹿猿。プ。」 「んだとーー!やんのかこの犬っコローーーーーーーーーー!!!!」 何時ものごとく猿野と犬飼が喧嘩を始めるとセナはぽつんと忘れられてしまった。 「・・・・・・・・どうしよお・・・・。」 「どうしたの??」 やけに優しそうな声に後ろを振り向くと、セナの先輩のように金髪で、 しかし優しそうなまさに王子という感じの青年が立っていた。 その隣で、仏教とか崇めてそうな細目の人と、ほっぺたが赤いピンク色の髪の毛の人が 立っている。 「あの〜、僕・・・・。」 「ん?君は他校生だね。ここは基本的に他校生は立ち入り禁止なんだけどな。」 「あ・・・すいません!僕、猿野さんの従兄弟で・・・」 「「「猿野(くん)の従兄弟!!??」」」 3人が3人とも目を光らせた。 その光景にセナは更にびくついてしまう。 「お前、本当に猿野の従兄弟なのだ?」 「はい!泥門高校の小早川セナといいます。」 「お主。部活は何を?」 「えっと・・・・アメフト部です。」 にこっと笑うと3人とも無言になる。 少し、顔があかいと思ったが、気のせいだろうとセナは納得した。 「なるほどね、とにかく、君が他校のスパイじゃないって分かってほっとしたよ。」 「分かってもらえてなによりです。」 「ところで、他校生の見学は部長の許可をもらえないと駄目ってしってた?」 「え?そうなんですか?」 「そうそう。だからこの紙にサインしてね。」 そう言うと牛尾はどこからか1枚の紙を取り出した。 セナはそのままサインしようとした・・・・・・・・・・・・・・ その時。 「こんのーーーーーーーーーー!糞チビ!!!」 そういう声が聞こえると同時にガガガガガというマシンガンでもぶっぱなつ音が聞こえてきた。 「・・・・・・・・まさか・・・・・。」 セナは青くなる。 この声の主が分かったからだ。 「な・・・なんだい!?一体・・・・。」 「てんめー!なんも知らないセナに婚姻届書かそうとしただろ!!」 「ひ・・・ヒル魔さん!?ぎゃ!何コレ!!」 セナはサインしそうになった紙を改めて見て驚く。 ソレは紛れもなく婚姻届で夫のところには牛尾の名前が書かれていた。 「きゃ・・・・・キャプテン!何書かせてんですか!!」 怒った猿野が牛尾に講義するとあっさりと理由を吐いた。 「だって、可愛かったし、それに猿野君の親戚になれるじゃないか。」 きらきらとした笑顔でいう彼に何を言ってももう無駄だと猿野とその他の部員は悟る。 「とにかく・・・・・てめーは死刑だ!」 「てか何でヒル魔さんがいるんですか!?」 ゴゴゴゴと牛尾とヒル魔の間で火花が散り、他の部員とセナは震え上がっていた。 「僕を殺す?ユーティリティープレイヤーの僕を?君には無理だね。」 「へ!何がユーティリティープレイヤーだよ。てめーなんかよりセナの脚のほうが ずっと凄いね!高校最速だぜ?」 「はいはーい!脚の勝負なら僕の方が上だもーーーーん!」 二人の間に割ってはいる黒いオーラを纏った兎丸。 まさに今、三つ巴戦が始まろうとしていた・・・・・・・・・・ 「「いい加減にせんか(してください!)ーーーーーーーー!」」 怒った猿野とセナが3人を止める。 「お前ら大人気ないぞ!」 「そうですよ!ヒル魔さんも銃ひっこめてください!」 「猿野くん・・・」 「お猿の兄ちゃん・・・。」 「セナ・・。」 「それから、俺たちもう帰ります。」 「「「「「「ええーーーーーーーーーー!?」」」」」」 「今日は猿野さんの家に泊まりますので、ヒル魔さんは早く帰ってください!」 「お・・・・おい!」 「「それではさようなら!!!」」 二人は呆然としている部員たちを置いてさっさと帰ってしまった。 まさに台風のような1日でした。                                    終わり。 あとがき。 意味わかんない文でごめんなさい。 1000HITのキリリクです。 ミスフルとアイシールド21の融合って感じですがよろしいでしょうか? 上手くできてなくてすいません。 なんかギャグになっちゃってるし・・・・・。 それでは・・・。すいませんでしたーーー!(逃亡) 新居まきなでした。